会社員がハンドメイド副業をする際の注意点【就業規則の確認方法】
この記事の目次
- 1. 会社員でもハンドメイド副業はできる?
- 2. 就業規則の確認ポイント
- └ 副業規定の3パターン
- 4. 副業届出の提出方法
- 5. 副業バレの主なパターンと対策
- └ 1. 住民税からバレる
- └ 2. SNSからバレる
- └ 3. 口コミからバレる
- 9. 副業と税金の基本
- └ 所得20万円の壁
- └ 経費として認められるもの
- 12. トラブルを避ける5つのルール
- 13. 公務員の場合
- 14. まとめ
- 15. 就業規則の副業禁止条項を正確に読み解く
- └ 条文の意味の見極め方
- 17. 副業届出書の記載例
- 18. ハンドメイド副業が「事業所得」か「雑所得」かによる違い
- 19. 副業を本業に育てるためのロードマップ
- 20. 会社員ハンドメイド作家がよくやる失敗と対策
- 21. まとめ:会社員ハンドメイド作家の必須チェックリスト
会社員でもハンドメイド副業はできる?
結論から言うと、ほとんどの会社員はハンドメイド副業が可能です。2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定して以来、副業を認める企業は増加傾向にあります。ただし、始める前に必ず就業規則を確認することが重要です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の判断は勤務先や専門家にご相談ください。
就業規則の確認ポイント
| 条項 | 確認ポイント |
|---|---|
| 副業・兼業規定 | 禁止?許可制?届出制? |
| 競業避止義務 | 同業での副業禁止条項 |
| 秘密保持義務 | 情報漏洩に関する規定 |
| 勤務時間外活動 | 本業に支障がないことの条件 |
副業規定の3パターン
パターン1:副業禁止 — 公務員や一部の金融機関等。ただし趣味の範囲と判断される場合は例外も。
パターン2:許可制 — 上司や人事に申請して許可を得る。最も多いパターンで、申請すれば認められるケースが大半。
パターン3:届出制 — 届出するだけでOK。副業に寛容な企業で増加中。
副業届出の提出方法
許可制・届出制の場合、以下を含む届出が必要です。
- 副業の内容:「ハンドメイドアクセサリーの製作・販売」
- 副業先:「個人事業(自営)」
- 想定される収入:「月数万円程度」
- 副業に充てる時間:「平日夜間・休日、週10時間程度」
- 本業への影響がないことの説明
ポイント: 正直に書く。収入は控えめに。競合にあたらないことを明確に。
副業バレの主なパターンと対策
1. 住民税からバレる
副業の所得が増えると住民税額が変わり、会社の経理担当が気づく可能性があります。
対策: 確定申告時に住民税を「自分で納付(普通徴収)」に設定する。
2. SNSからバレる
InstagramやTwitterで同僚に見つかるケース。
対策: 本名ではなくブランド名で活動。顔出しは慎重に。
3. 口コミからバレる
信頼できる人以外には話さないのが鉄則です。
副業と税金の基本
所得20万円の壁
会社員が副業をする場合、副業の所得(売上−経費)が年間20万円を超えると確定申告が必要です。
| ケース | 年間売上 | 経費 | 所得 | 確定申告 |
|---|---|---|---|---|
| Aさん | 30万円 | 15万円 | 15万円 | 不要 |
| Bさん | 50万円 | 25万円 | 25万円 | 必要 |
| Cさん | 100万円 | 85万円 | 15万円 | 不要 |
重要: 20万円以下でも住民税の申告は必要です。
経費として認められるもの
- 材料費(天然石、金具、布等)
- プラットフォーム手数料
- 梱包材・送料
- 通信費(按分)
- 撮影用機材(按分)
- イベント出店料
- 書籍・講座代
トラブルを避ける5つのルール
- 本業の時間中に副業をしない — 勤務時間中の制作やSNS投稿は絶対NG
- 会社の備品を使わない — PC、プリンター、メールアドレスは個人のものを使用
- 本業の情報を流用しない — 顧客リスト等の流用は厳禁
- 体調管理を怠らない — 本業のパフォーマンス低下は副業禁止の根拠に
- 確定申告を忘れない — 無申告は追徴課税のリスク
公務員の場合
公務員は法律により営利企業への従事が制限されています。ただし「趣味の範囲」での小規模な販売や、任命権者の許可を得た場合は例外の可能性も。必ず所属長や人事課に確認しましょう。
まとめ
- 就業規則を確認する(禁止/許可制/届出制)
- 必要に応じて届出を提出する
- 住民税の普通徴収で副業バレを防ぐ
- 本業に支障が出ない範囲で活動する
- 所得20万円超えたら確定申告を行う
ルールを守って正しく始めれば、会社員とハンドメイド作家の両立は十分に可能です。
就業規則の副業禁止条項を正確に読み解く
「副業禁止」と書いてある場合でも、すべての副業が禁止されているとは限りません。以下のポイントで条文を読み解きましょう。
条文の意味の見極め方
| 条文の表現 | 実際の意味 |
|---|---|
| 「業務に関する営利事業への従事を禁ずる」 | 競業のみ禁止(ハンドメイドは対象外の可能性) |
| 「会社の許可なく他の業務に従事してはならない」 | 許可制。申請すれば可能 |
| 「従業員は副業・兼業をすることができない」 | 原則禁止。要確認 |
| 「勤務時間外の活動について制限しない」 | 自由に副業可能 |
条文が曖昧な場合は、人事部や法務部に確認するか、社会保険労務士に相談しましょう。
副業届出書の記載例
許可制・届出制の会社に提出する場合の記載例を紹介します。
副業届出書(例)
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 副業の種類 | 個人でのハンドメイド作品の製造・販売 |
| 販売チャネル | minne、Creema、メルカリ等のECサイト |
| 活動時間 | 週末・休日中心、平日夜間一部(週10時間以内) |
| 年間収入見込み | 50万円以下 |
| 本業への影響 | 業務時間外の活動のみのため影響なし |
| 競業への該当 | 会社の事業と無関係なため非該当 |
誠実かつ明確に記載することが、許可を得やすくする最大のポイントです。
ハンドメイド副業が「事業所得」か「雑所得」かによる違い
税務上の所得区分によって、確定申告の方法や青色申告の適用可否が変わります。
| 区分 | 判断の目安 | メリット |
|---|---|---|
| 事業所得 | 継続的・反復的な販売、帳簿あり | 青色申告可・損益通算可 |
| 雑所得 | 副業的・小規模 | 手続きがシンプル |
2022年以降、副業の事業所得認定には「帳簿の保存」が要件のひとつとされました。会計ソフトを使って記帳を続けることが、事業所得として認められる根拠になります。
副業を本業に育てるためのロードマップ
多くのハンドメイド作家が夢見る「副業から専業へ」の転身。その道筋を整理します。
| ステージ | 売上目安 | やること |
|---|---|---|
| スタート期 | 年間10〜50万円 | 就業規則確認・開業届・青色申告の準備 |
| 成長期 | 年間50〜200万円 | 経費管理・SNS強化・商品ラインナップ拡充 |
| 確立期 | 年間200〜500万円 | 専業化の検討・専従者給与・節税対策 |
| 独立期 | 年間500万円以上 | 会社退職・法人化検討・税理士との連携 |
会社員ハンドメイド作家がよくやる失敗と対策
| 失敗 | 対策 |
|---|---|
| 就業規則を確認せずに始める | まず就業規則を取り寄せて確認 |
| 住民税で副業がバレる | 確定申告で普通徴収を選択 |
| 経費を記録しない | 月次でスプレッドシートまたは会計ソフトに入力 |
| 確定申告を忘れる | カレンダーに「2月16日〜3月15日」を登録 |
| 本業の時間に副業をする | 副業は勤務時間外に限定 |
まとめ:会社員ハンドメイド作家の必須チェックリスト
- 就業規則で副業の可否を確認した
- 必要に応じて副業届出書を提出した
- 開業届(任意だが推奨)を税務署に提出した
- 青色申告承認申請書を税務署に提出した
- 確定申告の期限をカレンダーに入れた
- 住民税を「自分で納付(普通徴収)」に設定した
- レシート・領収書の保管を始めた
- 会計ソフトまたはスプレッドシートで記帳を始めた
会社員とハンドメイド作家の両立は、正しい知識と手続きさえあれば十分に可能です。一つひとつのステップを着実に踏んで、理想のハンドメイドライフを実現させてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の労務・税務判断は専門家にご相談ください。情報は2026年4月時点のものです。